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POHNPEI
OCEAN CRUISE

WORLD HERITAGE

ナンマドール遺跡

“太平洋のベニス”——海に築かれた、世界最大級の石造都市。

海の上に、石の都。

八百年の静けさが、いまも水面に湛えられている。

約800年前、ポンペイ島の東海岸沖に築かれた巨大な石造都市、ナンマドール。

大小およそ100の人工島を運河で結び、その上に王宮や神殿、住居、墓所などが築かれました。

巨大な玄武岩を積み上げて造られたこの都市は、太平洋地域を代表する文化遺産と⁠して、2016年にユネスコ世界文化遺産へ登録されています。

しかし、この遺跡には今なお多くの謎が残されています。

空から見たナンダウワス。玄武岩の壁に囲まれた人工島とサンゴ礁

PLATE 01ナンダウワス

王家の眠る、遺跡最大の聖域。運河とマングローブに抱かれた墓所を、空から望む。

ABOUT NAN MADOL

世界遺産ナンマドールとは

王が暮らした、海上都市。

ナンマドールは、12〜15世紀頃に栄えたシャウテレウル王朝の政治・宗教の中心地と考えられています。

約80ヘクタールに広がる遺跡には、およそ100の人工島が築かれ、それぞれが運河で結ばれています。

人工島には、

  • 王宮
  • 神殿
  • 祭祀施設
  • 貴族の住居
  • 墓所
  • 倉庫

など、それぞれ異なる役割がありました。

現在でも高さ7〜8mに達する石積みを見ることができ、その迫力は写真では伝えきれません。

苔むした柱状玄武岩の巨石
数トンの柱状玄武岩。ひとつひとつが人の背丈を超える。

巨大な石はどのように運ばれたのか。

なぜ海の上に都市を築いたのか。

そして、なぜ人々はこの場所を去ったのか。

何が真実かは、誰にもわかりません。

遺跡を案内するガイドの言葉

THE NAME

「ナンマドール」という名前

空間と空間の間。

天と地の間。

神と人間の間。

「Nan Madol」の意味として最も広く知られているのは、「空間と空間の間(In the spaces between)」。人工島のあいだを縫うように流れる運河に由来する解釈で、この水路の景観こそが“太平洋のベニス”という呼び名の源になっています。

一方で、「天と地の間」「神と人間の世界をつなぐ場所」「家々が集まる場所」といった伝承的な解釈も残されており、どれか一つが正しいと定まってはいません。名前の意味さえ謎のまま——それもまた、この遺跡の魅力です。

青空を背に立つナンマドールの玄武岩の石壁

PLATE 02玄武岩の外壁

柱状玄武岩を丸太のように組み上げた壁は、高いところで8mに達する。

THE MYTH

神話が語る、都の記憶

ポンペイの人々は、いまもこの都の物語を語り継いでいます。

I

双子の魔術師

西の国カタウから海を渡ってきた双子の兄弟、オリシーパとオロショーパ。祈りによって巨石を飛ばし、サンゴ礁の上に人工島を築いたと伝えられます。

II

シャウテレウル王朝

弟オロショーパは初代王となり、ナンマドールを都として島全体を治めました。王朝は十数代にわたって続きますが、末期には圧政へと傾いていきます。

III

雷神の子、イショケレケル

最後の王が雷神ナーン・サープウェを迫害したとき、神の血を引く英雄イショケレケルが333人の戦士とともに海を渡り、王朝は終焉を迎えました。

IV

ナーンマルキ制度へ

勝者イショケレケルは初代ナーンマルキ(大首長)と⁠して戴冠。その称号と仕組みは、400年を経た現在もポンペイに受け継がれています。

WHY WORLD HERITAGE

なぜ世界遺産になったのか?

太平洋文明を代表する文化遺産

ナンマドールは単なる巨大遺跡ではありません。

鉄器を持たなかった時代に、数十トンもの玄武岩を積み上げ、海上都市を築き、高度な政治・宗教・社会制度を発展させたことが評価され、2016年にユネスコ世界文化遺産へ登録されました。

一方で、植物の繁茂や海面上昇により保存状態が危ぶまれ、世界遺産登録と同時に「危機にさらされている世界遺産(危機遺産)」にも登録されました。現在も国際的な保全活動が続けられています。

マングローブ林の中に人工島が点在するナンマドール遺跡の空撮

PLATE 03運河の都

マングローブの緑の中に、およそ100の人工島が静かに連なる。

THE MYSTERY

巨大な石はどうやって運んだのか?

今なお解明されていない最大の謎

ナンマドール最大の謎が、数十トンにもなる玄武岩をどう運んだのかということです。

現在の研究では、島内で採石した玄武岩を筏や丸太などを利用して運搬したという説が有力です。

しかし、どのような方法で積み上げたのかについては、まだ完全には解明されていません。

この謎が、ナンマドールを世界有数のミステリアスな遺跡として知られる理由でもあります。

SCENES

遺跡の情景

ナンマドールの石壁の間の回廊と頭上を覆う木々
回廊崩れた石門の向こうに、緑の天蓋が続く。
ナンマドールへ続くジャングルの小径
参道ジャングルの小径を抜けて、都の入口へ。
マングローブ林を流れる静かな水路
水路満潮とともに目覚める、マングローブの運河。
上空から見下ろした、苔と緑に覆われた石積みの壁
苔生す壁八百年の時間が、石の上に積もる。

ポンペイの人は、必ず自分の祖先を知っています。

島の語り部の言葉

HIGHLIGHTS

ナンマドールの見どころ

01

王の墓「ナンダウワス」

ナンマドール最大級の建造物。高さ7mを超える石積みに囲まれた王族の墓所です。現在でも遺跡の象徴となっています。

02

運河

ナンマドールは「太平洋のベニス」とも呼ばれます。人工島の間を海水が流れ、満潮時にはカヌーで移動していたと考えられています。

03

巨石建築

玄武岩を丸太のように積み重ねた独特の構造は、世界でも非常に珍しい建築様式です。近くで見ると、一本一本の石の大きさに圧倒されます。

04

マングローブ

遺跡周辺には豊かなマングローブ林が広がっています。静かな水面に映る石積みは、ナンマドールならではの幻想的な風景です。

TRAVEL TIPS

ナンマドール観光で知っておきたいこと

  • アクセスには陸路と水路があります。

  • 遺跡内には足場の悪い場所や滑りやすい岩があるため、歩きやすい靴がおすすめです。

  • 日陰が少ないため、帽子・飲み物・日焼け対策も忘れずにご準備ください。

  • 干潮・満潮によって歩きやすさが変わるため、訪問時間も重要です。

世界遺産を、もっと深く知る旅へ。

ナンマドールは、写真では伝わらない迫力があります。海に浮かぶ石造都市を実際に歩き、歴史や伝説に耳を傾けることで、この島の魅力をより深く感じられるはずです。

Pohnpei Ocean Cruiseでは、日本語ガイドによるナンマドールツアーをご用意しています。現地在住20年以上の知識と経験を活かし、遺跡だけでなく、ポンペイの文化や自然、そこに暮らす人々の物語まで丁寧にご案内します。